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オカダヨアミに寄生するカイアシ類
のメスの形態
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1.メスの体の構造の変遷

   

1.コペポディッド幼体(原図)

アミの育房内で見つかったものです。寄生して間もないと考えられます。    
 アミの卵を捕食して成長? 

2.丸型メス(原図)

アミの卵や幼生と一緒に育房に入っていました。成長中の未成体と思われます。 


  
 アミの卵を捕食して成長? 
 

3.中間型メス(原図)

産卵の準備の整ったメスまたは、産卵して間もない成体メスです。矢印(黒)は頭部で後ろに反り返っています。
 
 さらに産卵

4.くびれ型メス(原図)

産卵が進み、体内にあった卵嚢を出したことで変形していきます。このときメスは自分の卵嚢で覆われていきます。
   
s:精子の入った袋 (spermatophore精包) g:卵の出る穴 (gonopore生殖口) 
c:精子を受け取る穴 (copulatory pore交尾口) 


2.生殖器の形態

メスはオスから精子の入った袋(s)を精子の通る穴(c)で受け取り、卵貯蔵嚢で受精後卵の出る穴(g)から卵の入った袋(卵嚢)を産みだしていきます。 CEO


s:精子の入った袋 (spermatophore精包)
g:卵の出る穴 (gonopore生殖口)

3.寄生部位

カイアシ類のメスは図15の左下の描画のように、アミの育房上端に自分の上端を合わせ、すっぽり入っています。また向きは、右下の描画と同じ向きでアミの育房に入り、上の写真のようになっています。写真のアミと同じで腹面を下にして、頭部も左に向いています。右上の写真は中間型のメス(図12参照)で卵嚢をいくつか産んでいるのがわかりますが、これからさらに産卵して写真下の描画のようにくびれていきます。育房内いっぱいに産卵し、自分の卵嚢で覆われているものもありました。
  

図15. カイアシ類の寄生位置 (原図)